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ランタンのお話

更新日:6月27日

 LEDが今のように普及する前、ランタンと言えばガソリンやガス式が一般的でした。特にガソリンランタンの歴史は長く、キャンプ用品として定番のコール マンガソリンランタンは100年以上の歴史を持っ ています。コールマンはもともとランタンをレンタル する会社から、現在のような総合的なキャンプメーカ ーに成長しました。 ホワイトガソリンをタンクに注入し、ポンプを数十 回シャカシャカ・・・バルブを少し開くと加圧された ガソリンが霧状に噴射され、そっと火を近づけるとマ ントルが発光します。ガソリンランタンになじみのない方には何の話か全く分からないでしょうが、かつてはキャンプで夜をむかえる儀式として、ごく一般的な光景でした。


 2000年代になり、LEDランタンが登場するのですが、出始めた当初のLEDランタンの光量は弱く、あくまでも補助的な利用が主だったような気がします。しかしながら、ここ数年のLEDランタンの進化は目を見張るものがあり、登場した時は乾電池式がほとんどだったのが、今ではリチウムバッテリーが搭載され、USB充電が可能になるなど、利便性が大幅に向上しました。また、形状についても、かつてはガソリン式のランタンを模した物が多かったのですが、いまでは掌にすっぽりと収まるくらいにコンパクト、なおかつメインの照明になるほどの光を放ちます。こんなに小さいものが眩いばかりの光を放つことに不思議さを感じながらも、テクノロジーの進化には感心するばかりです。


 そういうわけで、現在のLEDランタンの立ち位置については、光量、携行性、価格など多くの面でガソリン式ランタンを凌駕したといっても良いかもしれません。ならば、従来のガソリン式ランタンは衰退の一途をたどるのか?と言えばそうではないようです。かつてほどではありませんが、今でもキャンプ場ではガソリン式のランタンを使用しているキャンパーさんを目にしますし、LEDの灯りとは一味違う温かみのある光で照らされているサイトは何とも味があります。


 よくキャンプの愉しさを表す言葉として、「不便・不足を楽しむ」という表現がありますが、このように多くのキャンパーが求めているのは便利さだけではないようですので、ガソリン式ランタンを見る機会はこれからも無くならないでしょう(たぶん) 私自身もここ最近はLEDランタンの使いやすさにすっかりはまってしまい、ガソリン式ランタンの出番はめっきりと減っていますが、たまには自分と同い年のランタンに灯をともしてあげようかな、と思う秋の夕暮れでした。

※自分の誕生日と同じ製造年のランタンをバースデーランタンと言います。コールマンの場合、タンクの裏側に製造年と月が刻印されています。お持ちの方はご確認あれ!





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